市民記者レポート
東やまと市報令和7年10月15日号
今日の大切さ
SAYAMA BASEで陸上競技の長距離選手強化合宿を定期的に行ってます。選手たちは苦しいトレーニングに耐えることで競技能力が上がると信じてます。しかし、苦しいトレーニングをするなら、考え方ひとつで気持ちも楽になり効果も大きくなることを指導します。例えば400mを20回走るトレーニングの場合、選手たちは15回終わると「あと5回」、17回終わると「あと3回」と考えます。ミーティングでは今日のトレーニングは400mを20回走りますが、1回ごとに何を見つけるのか、どこを修正するのかを考えるように指導します。そこを理解した選手は、走力を上げるチャンスは「あと5回しかない」「あと3回しかない」と考えるようになります。
また、「今日良くなかったから明日しっかり走ろう」と言う選手もいます。大切なことは今日です。うまく走れなかったのであれば明日いい走りが出来るように、今日出来ることを全てやっておくことです。「昨日」は作る日です。言い方を変えれば作ってきた日であり今までの経験です。そして「今日」は今の日で、今を大切にすること。「明日」は明るい日となり、明るい日になるように「今日」を精一杯生きることであり、「明日」になったらその日は「今日」になります。「明日」は来ないのです。大切なことは次の日を明るい日にするための「今日」です。
学生時代に箱根駅伝優勝を目指していた際、毎年夏に山奥のお寺で2週間の座禅修行をしました。座禅の時間は2時間ほど、初めは足が痛いし柱時計を見ても時間が進まない苦しさに耐えていました。また、座禅以外にも「作務」と言う掃除や草むしりも長い時間しました。初めは座禅同様に時間が進まず苦しんでました。1週間が過ぎたころから、座って間もないころに柱時計を見るともう1時間が過ぎてました。作務でも抜こうとする草しか目に入らず、取ったら次の草と繰り返すことですぐに2時間が過ぎるようになりました。苦しさに耐えるだけがトレーニングではなく、そこから何を感じ見つけるか、また「明日」のために何が必要かが大切です。トレーニングの本質はここにあるのだと気づいた出来事でした。今後も多くのランナーに伝えることで、多摩湖駅伝大会の発展に繋がれば嬉しく思います。
(市民記者 大隈広貴)
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