市長所信表明

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ページ番号1004084  更新日 2023年6月20日

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和地市長は、令和5年第2回市議会定例会で所信を表明しました。

和地市長が令和5年第2回市議会定例会で所信を表明した際の写真

市長所信表明

東大和市長 和地 仁美

先の市長選挙におきまして、市民の皆様そして関係各位から大変多くのご支持、ご支援を賜り、市長に当選させていただきました。和地仁美でございます。この場をお借りしまして、心から御礼申し上げます。市長の職に就き、大変光栄であるとともに、その課せられた職責の重大さを改めて認識し、身の引き締まる思いがいたします。

それでは、令和5年第2回定例会の開会に当たり、市政に臨む所信を申し述べます。

わが国における出生数は、令和4年に初めて80万人を割り込み、想定よりも早く少子化が進行し、少子高齢化や人口減少が急速に進展しております。東大和市におきましても、今後、生産年齢人口の減少により市税収入が減少し、また高齢化により社会保障関係経費が増加していきますが、これに加え、公共施設の老朽化対策として、多額の財政負担を背負うことは必至の状況であり、大きな課題となっております。

東大和市は、今年で市制施行52年目を迎えますが、100年単位で捉えますと、その折り返し地点にあります。しかし、この先、折り返し後の50年は折り返し前の50年とは全く異なるトレンド、社会情勢、価値観となることは明白です。私は、今後直面する大きな課題に対しては、市制施行100年を見据えながら、今ある資源や仕組みを活かしつつ、これに工夫や知恵を最大限活用し、時代に合ったリノベーションを施し、「未来につながる市政」を目指してまいります。

また、地方分権が進んだ今、行財政については「運営」というより「経営」という要素が以前より増していると考えております。そのような中、経営の4大資源、すなわち「ヒト・モノ・カネ・情報」を十分に活用することの重要性が増していることは疑問の余地はありませんが、中でも、「未来につながる市政」を目指すうえで1番重要なのは、組織マネジメント、そして人材であると私は信じています。将来に向けたまちづくりに対する私の思いを職員へ発信し、意見を聞きながら同じ方向を向くことにより、組織力を高め、私は職員と一致団結して、この難局に全力でチャレンジし、乗り越えてまいりたいと考えております。市議会議員の皆様並びに市民の皆様のご支援とご協力を賜りますよう、お願い申し上げます。

市政における三つの経営方針

それでは、はじめに、私の市政における三つの経営方針について申し上げます。

誰もが未来への希望が持て、住み続けたいと思えるまちづくり

一つ目は、「誰もが未来への希望が持て、住み続けたいと思えるまちづくり」であります。

少子高齢化や人口減少が進展し、自治体間競争が進む中、この東大和市を、今の市民の皆様、そして未来の市民の皆様に選ばれるまちにしていく必要があります。市民の皆様のニーズと時代の変化を捉えながら、子どもから高齢者までがいきいきと暮らすことができるまちの実現を目指してまいります。

前例踏襲ではなく民間や市民の当たり前を行政に

二つ目は、「前例踏襲ではなく民間や市民の当たり前を行政に」であります。

厳しい財政状況の中、限られた財源で事業を行う場合は、今まで以上に知恵を絞り、工夫をすることが必要となります。こうした民間や市民の当たり前の感覚、手法などを多く取り入れ、事業を実施することだけを目的とするのではなく、経営感覚を持ち、費用対効果を考慮するとともに、実施した事業の効果によっては改善だけでなく、廃止、縮小も選択肢とし、限りある財源ではありますが、知恵と工夫を用いて、より効果の高い取組を目指してまいります。

市民の役に立ち、市を発展させる市役所に。職員がチャレンジ精神を発揮し、時代に即した政策を立案・実施する体制の強化

三つ目は、「市民の役に立ち、市を発展させる市役所に。職員がチャレンジ精神を発揮し、時代に即した政策を立案・実施する体制の強化」であります。

私が経営方針に職員のことについて入れた理由は、先に述べたとおり、何を実現するにも職員の能力や高いモチベーションが必要であるためです。

時代に即したサービスの推進により、市民サービスの質の向上を図るとともに、多様化・複雑化する行政課題に対応するために、職員が主体的に課題に向き合い、対策を考え、取り組んでいくことは必要不可欠です。そのために、市職員の人材育成や能力向上はもとより、一人ひとりが、その力を発揮するための組織体制の整備、組織風土の醸成を目指してまいります。

 

以上、私の経営方針を申し上げました。

「未来につながる市政」を目指した四つの施策

次に「未来につながる市政」を目指しまして、私が考える四つの施策を述べさせていただきます。

子育て・教育で選ばれる東大和に

一つ目は、「子育て・教育で選ばれる東大和に」であります。

子どもの医療費助成につきましては、子育て世帯の負担を軽減し、子どもたちの健康を守るため、所得制限を設けずに高校生等までの医療費の無償化を早期に実施いたします。私は、生涯を通して健康でいるためにも、子ども時代の健康は重要であり、この健康維持に関しては、すべての子どもが平等に得るべきものと考え、この施策を掲げました。また、この財源につきましては、狭山保育園の段階的な廃園を受け、保育園の予算、すなわち子どもたちのための財源を、引き続き、子どもたちに活用するという考えのもと、対応してまいりたいと考えております。

保育園の待機児童対策につきましては、引き続き待機児童ゼロの継続を目指した取組を進めるとともに、学童保育事業につきましても、待機児童対策や放課後の子どもたちの居場所づくりの更なる充実を図ってまいります。

子育て世帯の支援につきましては、孤立を防ぎ、「つながり」が感じられ、安心して子育てできる環境を作り出すために、妊娠期から出産・子育てまで一貫した「伴走型相談支援」や「経済的支援」の充実を図ってまいります。

子どもたちの教育につきましては、未来と世界につながる教育の実現を目指し、タブレット型の1人1台端末の更なる有効活用等により、国際化やデジタル化など、社会のニーズや変化に対応し、広い視野と豊かな心を育てる教育環境の充実を図ってまいります。そのため、学校施設の更新につきましては、計画的な実施に必要となる財源の確保に留意しながら、未来を担う子どもたちの学びの場として最適な環境を、地域の皆様とともに創り上げてまいります。

また、自然や文化、社会交流などから得る子ども時代の体験は、学力向上、人間形成において重要だとされており、「東大和市の教育に関する大綱」に基づく人間形成を実現するためにも不可欠な要素だと考えます。よって、子どもたちの体験格差の解消を目指し、食育の充実や狭山緑地などの自然環境を生かした体験学習、旧日立航空機株式会社変電所を活用した平和教育の実施、スポーツ環境、学習環境及び公園等の充実を図り、子どもたちの生きる力を育んでまいります。

新しい時代に沿った市政運営の実現

二つ目は、「新しい時代に沿った市政運営の実現」であります。

老朽化した公共施設につきましては、公共施設等総合管理計画の考え方を基本に据えながら、市民の皆様のニーズを形にすることを目指し、民間連携手法も視野に入れ、未来志向で検討を行うとともに、市民満足度や費用対効果の向上のために最大限の工夫を行ってまいります。

行政のデジタル化につきましては、市民の皆様に役立つデジタル化の推進に向け、「行かなくてもすむ市役所」を目指す一方で、デジタル技術を利活用できない方への対応も充実させ、「親切だから行きたくなる市役所」も目指してまいります。また、情報通信基盤の整備や新たなデジタル技術の活用により、業務の効率化を図り、職員でなければできない業務に集中できる体制づくりを目指してまいります。

市民の皆様と市政をつなぐ重要な要素である広報につきましては、デジタル技術も活用し、市政情報をよりタイムリーに発信することを目指してまいります。そして、広聴につきましては、従来からある「市民意識調査」や「各種計画策定のための調査」などといった代表的な大きな調査だけではなく、スマートフォン等を活用し、日常の身近な課題に対する市民の皆様の声、特に若者や現役世代の声をタイムリーに集められる仕組みを構築し、市政に活かしてまいります。

環境と賑わいが両立する東大和に

三つ目は、「環境と賑わいが両立する東大和に」であります。

東大和市には大きな「ノビシロ」があると考えております。多摩湖、狭山丘陵、歴史ある有形・無形の文化財、地元で採れる新鮮な野菜、市民の皆様による文化活動など、これらの魅力を紡ぎ合わせ、賑わいの創出と東大和ライフの充実につなげてまいります。また、空堀川沿いの桜の回廊の実現に向けては、東京都に働きかけを行ってまいります。

創業支援や地域経済の活性化につきましては、関係する施策の充実を図るとともに、リモートワークが普及してきたことを機に、若者や女性の創業支援、従来の大きな土地を必要とするような企業誘致ではなくデジタル系などの企業誘致についても実現に向け調査してまいります。また、「中小企業・地域経済振興基本条例」や「公契約条例」の制定についても研究してまいります。

地域循環型社会の実現につきましては、家庭廃棄物の更なる減量に取り組むとともに、緑豊かな環境づくりのために、市民の皆様が気軽に参加できる啓発事業を充実させてまいります。

安心・安全で生きがいを感じられる東大和に

四つ目は、「安心・安全で生きがいを感じられる東大和に」であります。

高齢者支援につきましては、高齢者がつながりを感じ、心と身体の健康を維持できる事業の充実を図るため、世代間交流のできる場所づくりや気軽に参加でき、充実感を持てる地域活動の機会を増やしてまいります。

障害者支援につきましては、障害の有無の分け隔てなく理解し合える共生のまちづくりを推進するために、「手話言語条例」や「コミュニケーション条例」について検討してまいります。また、障害やひきこもりなどの様々な理由で就労が困難な人々が働くことができる「ソーシャルファーム」として、市内の事業者などが東京都の認証を受けられるよう支援を行ってまいります。

災害対策につきましては、感染症や女性、子育て世帯等に配慮し、避難所の運営方法や備蓄品を見直すとともに、自主防災組織への支援を充実させるなど、さらに災害に強いまちづくりを進めてまいります。

 

以上、私の所信について述べさせていただきました。

私は、東大和市の明るい未来のためには、「4つの目」が必要であると考えております。全体を俯瞰的に見渡す「鳥の目」、小さなことも見逃さず丁寧に見る「虫の目」、時代が大きく変わる中、流れを正しく読む「魚の目」、市民の皆様の目線に立ち、物事を反対から見る「コウモリの目」。私は、これらの目を持ちながら、この先の50年を見据え、「未来につながる市政」を目指し、自らがリーダーとして、全身全霊をもって市政運営にあたる決意であります。

重ねて、市議会議員の皆様並びに市民の皆様のご支援とご協力を賜りますよう、お願い申し上げまして、市長就任の所信表明といたします。

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