穏やかな日々を願う

 街を歩くと猫に出くわす。どこに行くのかと目で追うと、道を横切り、知り顔で軽々と塀にのぼり、毛繕いをして、また路地に姿を消す。
 猫は、人に飼われず外で自由気ままに暮らすイメージがあるかもしれないが、外で生き抜くのは常に命がけ。外に出ない家猫の寿命が約16歳なのに対して、野良猫の寿命は3~5歳程。飢え、怪我、病気、事故、虐待など命の危険と隣り合わせだ。
 猫を目にして癒やされる方がいる反面、迷惑と感じている人もいる。自分の庭に毎度排泄されて臭いのは、やはり良い気がしない。餌をやる人間がいるから猫が増えるのだと、お怒りの方もいる。猫憎し、餌やり憎し、である。
 この、野良猫に困っている人と、懸命に生きている野良猫を、両方救う解決策こそ『地域猫活動』なのだ。猫は餌をあげるから増えるのではなく、不妊去勢手術をしないから増える。餌やりを止めてもゴミを漁るなどかえって迷惑行為が増えてしまう。野良猫を着実に減らしていくには、捕獲→手術→元の場所に戻す→ルールを守って給餌を続け、1代限りの短い猫生を見守る『地域猫活動』が大いに有効だ。手術済みの目印である耳先V字カット(さくら耳)の猫を見かけたら、地域猫として温かい目で見守ってほしい。また、野良猫に餌やりをしている間ずっと側で見守り、食べ終わった皿を片付け周囲の清掃をしている人を見かけたら、地域猫ボランティアの方なので温かい目で応援してほしい。
東大和市では地域猫活動を支援している。近所の野良猫を地域猫にして見守りたい、手術費用の助成について知りたい、など市役所の環境課で相談に乗ってくれる。
 今回お話を伺った市内で地域猫活動をしている「東大和にゃんこの里」では、外で生きることが厳しい子猫などは、戻さずにそのまま保護して育てながら里親を募集している。高齢の方でも、高齢猫などその方に合った保護猫を紹介できるとのこと。猫を迎えたい方は、ぜひ「里親になる」ことを検討していただきたい。
*動物愛護管理法により、猫を別の場所に連れて行く、殺傷する、飼い猫を捨てることは犯罪です。

(市民記者 氏井直美)