肺炎

肺炎は、肺の中で、細菌や微生物が繁殖し、肺が炎症を起こしている状態です。

肺や気管支で炎症が起こると、肺や気管支の壁から分泌物が増え、痰となって出てきます。普段、痰などの分泌物は、咳とともに吐き出されたり、知らず知らず、唾液とともに飲み込めていたりしますが、インフルエンザ等の感染症にかかると、痰が増え、排出が追いつかず、肺や気管支の中に溜まりやすくなります。

痰が肺の中にたまると、呼吸がうまく出来なくなり、息が苦しくなります。重症になると、点滴や酸素の吸入等の治療が必要になります。

高齢者の肺炎

年をとると、病気とたたかう免疫力が弱くなり、風邪やインフルエンザ等にかかりやすく、治りにくくなります。

また、具合が悪くても、熱や咳などの症状が出無いことも多く、息苦しさに気づいたときには、重い肺炎にかかっている、ということも少なくありません。

肺炎球菌による感染症

肺炎球菌は感染力が強く、肺炎のほかに、気管支炎など呼吸器の感染症、中耳炎、副鼻腔炎、敗血症、髄膜炎など、いろいろな病気を起こすこともあります。インフルエンザの流行する時期は、肺炎球菌による肺炎を合併する方も多く、肺炎で亡くなる方のうち65歳以上の割合も高くなっています。最近では抗生物質がききにくいタイプの肺炎球菌も増えてきているため、感染を防ぐことが重要になります。

肺炎の予防

肺炎を防ぐ方法として、

  • 日常の感染予防:うがい、手洗いで身体にウイルスや細菌が入るのを防ぎ、歯みがきで口の中を清潔にしておく
  • 免疫力を保つ:規則正しい生活、身体を動かす、もともと持っている病気を悪化させない。禁煙。
  • 予防接種

があります。予防接種は感染したあとでは効果がありませんので、風邪やインフルエンザの流行する前の接種がよいといわれています。

肺炎球菌ワクチン予防接種 ~平成26年10月から、高齢者の定期予防接種として実施しています。~

  • 肺炎球菌への感染(肺炎)を起こしにくくし、また肺炎の重症化を予防します。
  • 肺炎球菌ワクチン(※)は、肺炎球菌による感染症の原因菌の80%に対応(抗体を誘導)します。
  • 健康な成人では、1回の接種で抗体価(ききめ)が5年以上持続するといわれ、インフルエンザワクチンのように毎年接種する必要はありません。また、インフルエンザワクチンとの併用効果もあるといわれています。

※予防接種で使用するワクチンは、23価の肺炎球菌ワクチンで、肺炎球菌による感染症で高頻度に認められる23種類の型の肺炎球菌に対してつくられています。

肺炎球菌ワクチンの副反応

  • 注射跡の腫れや痛み・微熱や寒気・頭痛・全身のだるさなどがみられることもありますが、通常は1~2日のうちに治ります。
  • 過去5年以内に接種を行なったことがある方では、初回接種よりも局所反応が強く発現することがあるため、再接種にあたっては、その必要性を慎重に考慮して、十分な間隔をあけて接種することが必要です。

ワクチン接種をすることが望ましい対象者

以下に該当する方は、肺炎球菌に感染すると重症化する危険性が高いため、ワクチン接種が望ましいとされています。

  1. 脾臓(ひぞう)を摘出した方(健康保険適用あり)
  2. 鎌状赤血球(かまじょうせっけっきゅう)疾患、あるいはその他の原因で脾機能不全の方
  3. 心臓、呼吸器の慢性疾患、腎不全、肝機能障害、糖尿病、慢性髄液漏(まんせいずいえきろう)等の基礎疾患のある方
  4. 高齢者(65歳以上の方)
  5. 免疫抑制作用を有する治療が予定されている方で、治療開始まで少なくとも14日以上余裕のある方

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