第2編 第5章 第1節 人権尊重・男女共同参画社会の確立
現状と課題
- 地域の主体である市民一人ひとりが、地域において真の担い手として様々な活動をしていくためには、地域社会が誰にでも開かれていることが重要です。そのためには、地域社会の誰もが人権を尊重され、差別を受けることなく、能力や努力が等しく認められ、地域社会の一員としての機会の平等が保障されている必要があります。しかし、現実には、女性、障害者、外国人などに対する差別や偏見、あるいは、いじめや虐待など、様々な人権問題が存在しています。
- 平成11年6月に男女共同参画社会基本法が施行されるなど、男性と女性が性別にとらわれることなく、その個性と能力を十分に発揮することができる男女共同参画社会づくりが、制度上めざされることになりました。しかしながら、現状は、女性に対する不平等な社会通念や慣習が職場、学校、地域、家庭などのあらゆる分野に根強く残っており、実効性に乏しいものとなっています。
真の男女共同参画社会を実現するためには、男女を問わず個人が自己の生き方を主体的に選択し、職場、学校、地域、家庭などに対する責任を平等に分かちあえるような、社会をつくっていくことが必要とされています。そのためには、職場、学校、地域、家庭など広範な教育の機会を通じて、男女平等観に立った教育や学習により、人権の尊重や男女平等の意識を育んでいく必要があります。
人々の意識の中には、「男は仕事、女は家庭(家事・育児・介護)」などの、ジェンダーによる固定的な性別役割分担意識がいまだに根強く残っています。このような意識改革を抜きにして男女共同参画社会の実現は困難であり、また、今後の社会の進展に大きな影響を及ぼすことが懸念されます。
- 今日、女性の二人に一人が就労状況にあるものの、今後は、少子高齢化がさらに進む一方で、より一層女性の社会進出が進むことが予想されています。このような状況の中、男女雇用機会均等法や育児介護休業法等の労働関係法が改正されることにより、労働環境が一段と改善されつつあります。その反面、労働現場においては、雇用管理や健康管理、職業生活と家庭生活の両立など多くの課題も残されています。
資料:東京都区市町村男女平等施策推進状況調査■行政委員会・審議会等への女性の参加状況■ 年度 全委員数 女性委員数 女性の割合 平成12 604人 215人 35.6% 平成13 581人 206人 35.5% 平成14 555人 163人 29.4%
- 核家族化、地域社会の連帯感の希薄化、あるいは、女性の社会進出などにより、子育てや介護などが家庭内のみでは解決できない状況となっています。
このため、固定的な性別役割分担意識から女性の多くが育児や介護を担っている現状の社会システムを見直す必要があります。あわせて、職業生活と家庭生活の両立、介護などを支える環境、その中で男女が共に健康で快適な社会生活を送るための基盤整備は、欠かすことのできない条件となっています。
基本目標
-
市民の人権意識を啓発し、市民一人ひとりがお互いの人権を尊重し合う社会を実現します。
-
「東大和市男女共同参画都市宣言」にもとづき、家庭、学校、地域、労働の場などにおいて、女性に対する差別や偏見のない環境づくりに努めます。
-
男女が自らの能力を十分に発揮できるよう、社会への共同参画の条件整備を進め、男女共同参画社会の実現をめざします。
-
男女が共に健康で安心した生活が送れるよう、生活支援や健康づくりのための環境づくりを進めます。
施策の方向
- 人権を尊重する社会の実現
市民一人ひとりがお互いの人権を尊重する社会の実現をめざし、人権尊重意識の啓発、人権問題の未然防止、早期発見、的確な解決などを図れるよう環境の整備に努めます。
- 男女が共に生きる社会への意識づくり
真の男女平等社会を実現するためには、市民一人ひとりが日常生活を見直し、社会制度や慣行による固定的な性別役割分担意識の解消を図ることが重要です。このため、幅広い市民への情報提供や意識啓発を通じて、男女平等の意識づくりを継続的に進めていきます。
また、学校教育や社会教育、生涯学習活動など様々な機会を捉えて、市民の男女平等観の醸成に努めていきます。
- あらゆる分野への男女共同参画の推進
社会における女性への不利益な扱いを是正し、女性が主体的に参画できるとともに、性による差別や偏見がなく、自らの能力を十分に発揮できる環境を整えるため、行政、職場、地域、家庭などあらゆる分野への男女共同参画を推進します。
特に、審議会など政策・方針決定の場への女性の参画やボランティアなど地域活動、あるいは、国際交流、平和事業などへの共同参画を促進していきます。
- 男女が共に生きる社会への環境づくり
男女が互いの人権を尊重し、共に対等の立場で社会への参画を果たしながら、心豊かに暮らせるよう、育児、保育などの子育て環境の充実を図ります。あわせて、ひとり親家庭や高齢者、障害者の生活安定と自立支援に努めます。
また、男女が生涯にわたり健康で快適な生活が送れるよう、健康づくりや保健・予防などの事業を促進します。特に女性の健康に関しては、母性保護の社会的重要性へ配慮する一方、「リプロダクティブ・ヘルス/ライツ(性と生殖に関する健康/権利)」という新たな女性の人権概念の普及を図ります。
- 推進体制の整備
男女共同参画社会を実現するため、行政の総合的、横断的な取り組みを進めます。また、市民や各団体、事業者の理解と協力を得ながら、市民と行政が一体となった男女共同参画計画実現の促進に努めます。
施策の体系
人権尊重・男女共同参画社会の確立
人権を尊重する社会の実現
人権尊重意識の高揚
人権に関する施策の推進
男女共同参画社会の実現に向けて
男女が共に生きる社会への意識づくり
人権尊重にもとづく男女平等の意識づくり
男女平等教育の推進あらゆる分野への男女共同参画の推進
政策・方針決定の場への参画
労働の場・地域への参画
平和・国際協調への参画推進男女が共に生きる社会への環境づくり
子育て環境の整備
生活安定と自立支援
健康づくりの促進と母性の尊重推進体制の整備
男女共同参画計画の推進
(仮称)男女共同参画推進センターなど活動拠点の整備
エンパワーメントの向上
登録日: 2005年1月10日 / 更新日: 2007年4月4日


