現状と課題

  •  今、社会は地球温暖化、廃棄物、交通公害など様々な環境問題にかかわる第二の環境の危機に直面しています。その影響は、将来の世代にまで及ぶといわれています。
     
     工場などの事業所からの公害の発生は、国や都の規制基準の強化等により、昭和40年代から50年代初めに比べかなり減少しています。しかし、その反面、人口の増加や住宅の密集化、住宅・工場の混在、自動車登録台数の増加など社会的変化に伴う公害問題が増加しています。
     
     自動車交通等に起因する窒素酸化物や浮遊粒子状物質(SPM)などによる大気汚染や化石燃料の消費に伴う二酸化炭素排出量の増大による地球温暖化の進行、生活排水等による水質汚濁などは、その典型といわれています。
     
     こうした問題が日常生活や通常の事業活動から生じていることから、行政はもとより、市民・事業者がそれぞれの役割分担と責任を果たしながら「環境の保全」に向けた取り組みを進めることが求められています。
     
    ■大気汚染状況の推移〔浮遊粒子状物資(SPM)〕■
    表:大気汚染状況の推移〔浮遊粒子状物資(SPM)〕
    資料:東京都大気汚染常時測定局(市立一小南)データ
     
    ■河川水質の経年変化■
    表:河川水質の経年変化
    注) BODは生物化学的酸素要求量
    データは下流部の年平均値
     
  •  本市の実態をみると、大気汚染原因物質である浮遊粒子状物質(SPM)は、年々減少しているものの、環境基準を超える日があります。また、酸性雨の原因とされる窒素酸化物の濃度は、昭和40年代からの自動車の増加に伴い、徐々に高くなっています。特に、交通量の多い場所では環境基準を超えることがあり、引き続き監視する必要があります。さらに、近年新たに、ダイオキシン類や環境ホルモンなども大きな問題となっています。
     
  •  生活騒音(ピアノ、ペットの鳴き声等)や自動車騒音、事業所騒音(工場・建設現場等)などの騒音問題、建設作業現場等における振動問題、さらには、日照阻害の問題など近隣公害問題は、市民にとって大きな関心事となっています。このため、近隣相互の生活を尊重するルールの周知徹底や事業者に対する指導、相談体制の充実等が課題となっています。
     
  •  市では、これら様々な公害問題に対処するため、公害発生源の監視・指導を行うとともに、環境監視を目的とした各種環境調査を実施していますが、すべての市民が快適に暮らせる環境をつくるためには、市民・事業者・行政が一体となって公害の防止に努めていく必要があります。
     
    第二次基本計画の「主な事業」の達成状況
    事業名 事業概要 達成状況 第三次計画での扱い
    環境管理計画の策定 地域特性を活かした環境に関する総合的な計画の策定 未着手 継続
    雨水利用システムの導入 公共施設の整備にあわせてシステムを導入 着手 継続
    ソーラーシステムの導入 公共施設の整備にあわせてシステムを導入 着手 継続
 

基本目標

  1. 「環境基本条例」を制定するとともに、「環境基本計画」を策定し、総合的かつ計画的に環境保全に関する取り組みを推進します。
     
  2. 多種多様化・広域化する環境問題に迅速かつ適切に対応します。また、市民・事業者・行政がそれぞれの役割分担のもとで責任を果たせるよう、啓発活動に努めます。
     
  3. 将来にわたってかけがえのない地球環境を保全するため、地域からの取り組みを進めます。 

施策の方向

  1. 総合的環境行政の推進
     
     「環境基本条例」を制定し、公害・ごみ・リサイクル・循環型社会などを視野に入れた「環境基本計画」を策定します。また、市民、事業者、行政が一体となった体制づくりにより、環境施策を総合的かつ計画的に推進します。
     
  2. 環境保全対策の推進
     
     市民が健康で快適な生活を営むことができる環境を確保するため、公害発生源の監視、指導体制の充実やより広い範囲で各種環境調査を実施します。また、必要に応じ東京都へも実施を要請していきます。さらに、広域化する環境問題や廃棄物の処理に対処するため、関係機関などとの広域的連携の強化に努めます。
     
     さらに、市民一人ひとりが環境問題を正しく理解し、役割と責務を果たせるよう、あらゆる機会をとらえて環境学習を展開します。あわせて、環境保全団体の育成強化を図ります。
     
  3. 近隣公害対策の推進
     
     日常生活に密着した騒音・振動・日照阻害などの近隣公害を防止するため、苦情処理体制の充実に努めます。また、事業者などへの指導の徹底を図ります。
     
  4. 地球環境の保全
     
     地球温暖化など地球環境問題の改善を図るため、家電製品や自動車及び工場や事務所等の省エネルギー対策、あるいは雨水を貯留したり浸透させたりすることによる再利用、ごみのリサイクルなど資源の循環施策を促進します。あわせて、太陽エネルギー、バイオマスなど自然エネルギーの普及・啓発に努めます。
     
     また、大気汚染を低減するため、低公害車の普及や公共交通機関の利用を促進するとともに、事業所に対して窒素酸化物排出削減についての協力を要請していきます。 

施策の体系

 環境の保全

総合的環境行政の推進
  環境基本条例の制定
  環境基本計画の策定

環境保全対策の推進
  環境監視体制の充実
  広域的連携の強化
  環境学習の推進
  環境保全団体の育成

近隣公害対策の推進
  苦情処理体制の強化
  事業者等への指導

地球環境の保全
  資源循環の推進
  地球温暖化防止対策の取り組み
  自然エネルギー活用の推進 

主な事業(環境の保全)

事業名 事業概要 前期
(平成15年度~19年度)
後期
(平成20年度~24年度)
環境基本条例・計画の策定 環境施策を推進する基本条例、基本計画を策定 条例整備、計画策定  
雨水利用システムの導入 公共施設の整備にあわせてシステムを導入 公共施設に導入 公共施設に導入
ソーラーシステムの導入 公共施設の整備にあわせてシステムを導入 公共施設に導入 公共施設に導入