現状と課題

  •  わが国は世界でも有数の地震国であり、近い将来、駿河湾を震源とする東海地震の発生が予測されています。また、平成7年1月に発生した阪神・淡路大震災にみられる直下型地震がいつ東京地方に発生するかは、予測できない状況にあります。
     
     各種災害の中でも地震は、生活基盤である都市そのものと、市民の生命、財産に甚大な被害を与え、かつ被害が長期に及ぶことから、その対策に真剣に取り組む必要があります。
     
     そのため、市は地震による被害を未然に防止し、被害を最小限にくい止める方策として、「東大和市地域防災計画(平成8年3月修正)」にもとづき、防災施設を計画的に整備するとともに、備蓄品の確保や自主防災組織づくりに努めてきましたが、現状は十分な状況にありません。
     
     今後は、平成10年3月に東京都から発表された「第4回地域危険度測定調査結果」にもとづく市南部地域における建築物の不燃化の推進など、震災に強い都市づくりを含めた地震災害対策のさらなる強化、充実が求められています。
     
  •  また、市内では集中豪雨時の河川の氾濫、道路の冠水が解消されていない地区が残されています。都市計画河川の整備など総合的な対策を講じていく必要があります。
     
  •  都市化の進展による建物などの大規模・高層化や産業形態の変化に伴い、消防業務はますます複雑多様化しています。このため、特殊火災などにも対応できる消防機材の増強を東京都へ要請する必要があります。また、地域において市民の生命と財産を守るため日夜活動している消防団員に対し、処遇の改善など活動しやすい環境づくりを進めていく必要があります。
     
  •  年少者による凶悪犯罪や児童の虐待、あるいはインターネットなどコンピュータの悪用等の犯罪が地域の身近なものになりつつあります。市民が安全で安心して日々の生活を確保できるよう、より一層の防犯体制を整えることが求められています。
     
     
    震災対策施設配置図
     
第二次基本計画の「主な事業」の達成状況
事業名 事業概要 達成状況 第三次計画での扱い
地域防災無線の導入 防災行政無線(移動系)を地域防災無線に移行 未着手 継続
消防団施設・設備の整備 分団施設の改修、消防車両の更新等による整備 着手 継続
防火水槽の設置 公共施設等に非常飲料用を兼ねて増設 着手 継続
危険・有害物の調査 二次災害の発生防止に向けた危険・有害物の実態調査 未着手 中止
 

基本目標

  1. 災害対策本部を中心とした防災体制を確立し、災害から市民の生命と財産を守っていきます。
     
  2. 安全で安心した市民生活が営めるよう、都市施設の整備・改善などを図り、災害に強いまちづくりをめざします。
     
  3. 市民の防災意識を高めるとともに、災害時に相互の協力ができる自主防災組織づくりを推進します。
     
  4. 地域の防犯組織を中心に市民相互の信頼のきずなを深めながら犯罪の抑止に努めます。 

施策の方向

  1. 防災体制の強化
     
     市域における災害に対する予防、応急対策及び復旧を計画的に推進するため、地域防災計画を必要に応じ修正していくとともに、災害時の対策本部機能を強化します。
     
     また、地域防災計画にもとづき応急救護・復旧体制の充実を図ります。あわせて、各関係機関相互の情報連絡及び迅速・的確な情報の収集・伝達を図るための地域防災無線への移行や災害時に即座に対応できる職員体制の充実を図ります。
     
     さらに、災害時における二次災害の防止や避難活動などを迅速かつ的確に行えるよう、日頃から防災に対する知識の普及、防災意識の啓発及び幅広い市民を対象とした総合防災訓練等を実施します。また、自主防災組織の育成に努めます。
     
  2. 震災に強いまちづくり
     
     震災による被害を最小限に止めるため、避難場所となる公園やオープンスペースの確保に努めます。あわせて、避難所となる小・中学校等においては、防災設備の整備による災害時の地域防災拠点づくりに努めます。
     
     また、災害発生時の避難路や延焼遮断帯などとして防災上重要な役割を果たす都市計画道路及び地域道路の整備を進めます。
     
     さらに、耐震診断の奨励など既存建築物の安全性の向上を図ります。あわせて、火災危険度の高い地域の建物の不燃化促進、狭あい道路や行き止まり道路の解消といった環境整備を検討していきます。
     
  3. 水害に強いまちづくり
     
     集中豪雨時の河川氾濫、道路冠水を解消するため、空堀川、奈良橋川の早期整備を東京都へ要請していきます。都市計画河川空堀川については、1時間当り降雨量50ミリメートルに対応できるよう、東京都による下流からの連続した整備と並行して調節池の整備が進められています。この地域の溢水対策が一日も早く完了するよう、さらなる整備の促進を要請していきます。
     
     また、都市化の進行とともに発生する都市型水害に対応するため、総合的治水対策の視点に立ち、公共下水道(雨水)整備計画を策定します。同時に、市民に宅地内の地下浸透施設等の設置を呼びかけるなど、雨水流出抑制対策等の推進に努めます。
     
  4. 消防力の強化
     
     消防力の向上を図るため、東京都に対し火災・応急体制の充実を要請します。
     
     また、地域の安全を守る消防団については、団員の待遇改善、装備の充実や資質の向上をめざします。あわせて、団員に対する各種専門研修のさらなる充実を図り、総合的な消防団の活性化を図ります。
     
  5. 防犯対策の充実
     
     犯罪を未然に防止するため、広報活動等を通じて市民一人ひとりの社会道徳や防犯意識の高揚に努めます。また、警察署など各関係機関や地域の団体、学校等との緊密な連携のもと、防犯体制の強化を図ります。
     
     さらに、防犯設備の整備に止まることなく、都市の構造や地域近隣関係(コミュニティ)と関係の深い「機会犯罪」(その場の状況に応じ機会があれば遂行する犯罪)に対する予防の検討を行います。あわせて、犯罪を誘発する要因の排除に努めます。 

施策の体系

 防災・防犯対策の推進

防災体制の強化
  地域防災計画の見直し
  通信・連絡体制の充実
  職員体制の充実
  応急救護・復旧体制の充実
  自主防災組織の育成
  防災意識の普及・啓発

震災に強いまちづくり
  防災拠点、避難場所等の整備
  避難路等の安全の確保
  災害用物資の確保体制の充実
  危険箇所の把握
  市街地の安全性の向上
  ライフラインの安全性の確保

水害に強いまちづくり
  河川改修の促進
  公共下水道(雨水対策)整備の推進

消防力の強化
  消防施設等の整備
  消防署との連携強化
  消防団の充実

防犯対策の充実
  防犯意識の高揚
  防犯体制の整備
  防犯施設の整備
  公共空間の整備 

主な事業(防災・防犯対策の推進)

事業名 事業概要 前期
(平成15年度~19年度)
後期
(平成20年度~24年度)
消防団分団詰所の改築 分団施設の改築 施設改築(1か所)  
消防団設備の整備 消防ポンプ車等の更新による整備 車輌更新(6台)  
災害対策用備蓄コンテナの整備 災害時の応急救護物資の備蓄コンテナを整備 整備(1か所) 整備(1か所)
防火貯水槽の設置 公共施設等に耐震性防火貯水槽を設置 設置(2か所) 設置(2か所)