現状と課題

  •  急激な速度で進行するわが国の高齢化は、平成12年には世界最高水準に達し、高齢化への対応は大きな社会的課題となってきています。本市の高齢化率の動向も、平成元年の7%を境に、毎年、上昇傾向を示し、平成16年には17%台に達するものと見込まれています。また、家族の形態も住宅事情等により、子どもとの同居率の低下がみられ、高齢者のみの世帯や一人世帯が増えてきています。
     
  •  このような状況の推移がみられる中、国においては、平成9年8月に「社会福祉事業等のあり方に関する検討会」を開催するなどした結果、平成10年6月に「社会福祉基礎構造改革について(中間のまとめ)」が取りまとめられました。
     
     このまとめでは、今後の社会福祉需要に対応するために、それまでの措置制度から自らが選択する利用制度への再構築を図るとともに、在宅サービスを重点とした福祉サービスを図るなど、社会福祉全般についての基礎構造改革を推進する必要性が提起されました。このため、関係法令の改正を進めるとともに、平成12年度からは、その理念にもとづいた介護保険法が施行されるなど、わが国の高齢者保健福祉施策は新たな段階を迎えています。
     
  •  こうした状況に的確に対応し、高齢者保健福祉施策の一層の充実を図るため、国は平成11年12月に、新たに「今後5か年間の高齢者保健福祉施策の方向(ゴールドプラン21)」を策定しました。
     
     この中で、介護サービス基盤の整備とあわせ、要介護・要支援者以外の高齢者についてもできる限り介護が必要な状態にならないよう、介護予防や生活支援、生きがい、健康づくり等、元気高齢者づくりのための施策を計画的に進めていくこととしています。
     
  •  高齢者の保健福祉サービスの新たな目標の実現のためには、公的施策の推進とあわせ、個人や家庭、地域の人々、さらには様々な社会的資源が一体となり、厚みのある地域福祉サービスが提供されることが大切なこととしてあげられます。
     
  •  また、健康で活動的な生活を送っていても年齢が高くなるにつれ、健康や生活に関する不安が多くなり、自立が困難となった場合でも家族とともに自宅で暮らしたいと希望する高齢者が増えています。このため、寝たきりや痴呆の予防のための保健・福祉・医療サービスの充実とあわせ、相談・指導や日常生活の支援体制の整備が求められています。
     
     さらには、在宅サービスセンターや在宅介護支援センター等の施設整備と同時に、運営の充実も課題となっています。
     
  •  一方、人生80年時代を迎え、高齢者の余暇活動の広がりが多くなる反面、生活費や住まいに対する不安が高まっており、安定した生活を送るための働く場の確保や住み慣れた地域での住宅の確保が大切となってきます。
     
  •  また、高齢者が長年にわたって培ってきた豊かな経験を生かし、積極的に地域活動や交流に参加していくことは、高齢者自身の生きがいを増大させることとなります。このため、多彩な地域活動や学習活動等への参加の機会づくり、場づくりの充実が課題となっています。

■高齢者人口と高齢化率の推移■
表:高齢者人口と高齢化率の推移
注) 各年1月1日現在
資料:統計東やまと

第二次基本計画の「主な事業」の達成状況
事業名 事業概要 達成状況 第三次計画での扱い
痴呆性高齢者デイホームサービスの実施 高齢者在宅サービスセンターで送迎・食事・介護・入浴サービス等を実施 達成
高齢者在宅サービスセンターの整備 寝たきり・虚弱高齢者のサービス提供施設を第二次生活圏域に整備 達成
高齢者在宅介護支援センターの整備 寝たきり高齢者や介護者の相談・サービス調整機能をもった施設の整備 達成
特別養護老人ホームの整備 在宅介護が困難な高齢者施設の、法人による建設・運営を支援 達成
老人福祉館の整備 第一次生活圏域に老人福祉館・児童館・集会施設を複合したコミュニティ施設を整備
〔1.上北台・向原地区、2.清原地区、3.芋窪・蔵敷地区、4.狭山・清水地区〕
1.達成
2.着手
3.未着手
4.未着手
継続
シルバーピアの整備 都営住宅と市営住宅の建替え等で整備 着手 継続
 

基本目標

  1. 高齢者が住み慣れたところで自立した生活が送れるよう、保健・福祉・医療サービスの充実を図ります。また、日常生活についての総合的な相談体制及び支援体制の充実に努めます。
     
  2. 高齢者が身近なところで介護・生活支援サービスが受けられるよう、施設の整備・確保に努めます。
     
  3. 高齢者の安定した生活基盤づくりのための就労の場の確保や住宅の整備・確保に努めます。
     
  4. 高齢者の多彩な社会活動や学習活動の推進に努めます。 

施策の方向

  1. 介護予防・在宅福祉サービスの充実
     
     要援護高齢者以外の高齢者を対象とした自立支援サービスや、介護保険と連携した総合的な相談体制及び支援体制の充実に努め、心身機能や生活の質の維持を図ります。また、住み慣れた地域での在宅生活の支援と推進を図ります。
     
  2. 在宅保健・医療サービスの充実
     
     高齢者が身近なところで健康相談や健康教育、健康診査が受けられるよう努めます。また、疾病予防から早期発見・早期治療、リハビリテーションへと至る一貫した保健・医療サービスの充実に努めます。
     
  3. 施設の整備
     
     高齢者の在宅介護を支援するため、相談やサービス提供を行う施設の整備に努めます。また、地域の交流や憩いの場の整備に努めます。
     
  4. 生活の安定
     
     高齢者の就労の場の確保のために、関係機関と連携して就労のための相談体制の充実や雇用促進の確保を図るとともに、シルバー人材センターへの支援に努めます。
     
     また、高齢者が住み慣れた地域で安心していつまでも生活できるよう、高齢者住宅の整備・確保に努めます。
     
  5. 社会参加と生きがいづくり
     
     高齢者の生きがいと社会参加を促進するため、世代間交流や地域交流事業を推進します。
     
     また、学習機会の拡充や確保、スポーツ・レクリエーション活動の支援・充実に努めます。 

施策の体系

 高齢者福祉の推進

介護予防・在宅福祉サービスの充実
  総合的な相談体制及び支援体制の充実
  生活支援サービスの充実
  生きがい活動支援サービスの充実

在宅保健・医療サービスの充実
  健康教育・健康診査の充実
  相談・支援体制の充実
  機能訓練の充実

施設の整備
  在宅サービスセンターの整備
  在宅介護支援センターの整備
  ケアハウス(軽費老人ホーム)の整備
  痴呆性高齢者グループホームの整備
  老人福祉館の整備

生活の安定
  就労の場の確保
  高齢者住宅の整備・確保

社会参加と生きがいづくり
  地域活動の推進
  世代間・地域間の交流の促進
  文化・学習活動の充実
  スポーツ・レクリエーション活動の充実 

主な事業(高齢者福祉の推進)

事業名 事業概要 前期
(平成15年度~19年度)
後期
(平成20年度~24年度)
シルバーピアの整備 市営住宅の再生計画にあわせて整備計画を策定   計画策定
老人福祉館の整備 市北部地域に老人福祉館・児童館・集会施設を複合したコミュニティ施設を整備   整備(1か所)