第2編 第2章 第1節 保健・医療の充実
現状と課題
- 健康は、すべての市民が豊かで充実した人生を送るための基本です。少子高齢化が進行している今日、生涯を通じて生きがいとゆとりを持ち生活していくためにも、健康づくりは重要となっています。
- 生活環境や社会環境の変化に伴う心身の緊張とストレスの増大、有害化学物質による汚染など市民の健康を害する新たな要因が出現しています。市民の健康を守り高めるためには、個人の努力だけでなく、それを取り巻く環境を健康なものに変えていくという「ヘルスプロモーション」の考え方にのっとり、関連した環境施策との連携による総合的な取り組みが求められています。
- 母子保健法等の改正に伴い、平成9年度に母子保健事業が東京都から市へ移管され、市民に身近で利用頻度の高い母子から高齢者までの基本的な健康サービスが市に一元化されました。
今後は、市民のライフステージに対応した多様な健康づくりを総合的に展開していく必要があります。
- 健康づくりは、バランスのとれた食生活、適度な運動、十分な休養といった日常生活習慣を健康的なものにしていくことが基本です。そのためには、生活習慣の基礎が形成される小児期からの健康教育や地域・家庭などでの継続的な健康づくりが重要です。
また、個人を取り巻く自然環境や都市環境をより健康的なものにしていく視点からのまちづくりの施策が求められています。
- 本市の合計特殊出生率は、1.36(平成13年)であり、少産少子化の傾向は、今後も続くものと予測されています。このため、活力ある地域社会の発展のためにも母子保健対策の充実が、重要な課題となっています。
また、核家族化の進行、共働き家庭の増加、地域社会の連帯意識の希薄化など子育てを取り巻く環境が大きく変化してきています。その結果、育児不安の増大や児童虐待などの問題が増加しています。このことから、今までの母子保健サービスの充実はもとより保健・医療・福祉・教育が連携して子どもの健全育成に取り組む必要があります。
■東大和市の主要死因の推移■
■基本健康診査受診者数の推移■ - 高齢社会を迎え、生活習慣が深く関与していると言われているがん・心臓疾患・脳血管疾患などの疾病対策が課題となっています。今後は、早期発見、早期治療のための健(検)診事業(二次予防)の充実はもとより、健康的な生活習慣を確立し、疾病の発症の予防(一次予防)に力をいれていく必要があります。
また、人口の高齢化による要介護高齢者の増加が予測され、その予防対策の充実及び在宅高齢者の療育支援など、福祉と連携した総合的な保健・医療サービスの提供が求められています。
- 市民の医療ニーズの増大・多様化に伴い、休日・夜間における初期救急医療体制の整備や総合的な医療が受けられる病院の必要性に対する関心が高まっており、市民がいつでも安心して医療サービスが受けられる体制づくりを検討する必要があります。
また、精神保健福祉・難病対策・エイズ対策等、市民の健康に対する対人保健サービスの中核的役割を担う保健所に対しては、さらにその機能の充実を求めていく必要があります。
- 住宅建材に使われる化学物質が原因とされるシックハウス症候群、あるいは、食品添加物とその安全性など市民生活を取り巻く環境に気がかりな問題が数多くみられるようになっています。このため、これらに関する正しい知識の普及や意識啓発が重要となっています。
| 事業名 | 事業概要 | 達成状況 | 第三次計画での扱い |
|---|---|---|---|
| 各種検診定員の拡大 | 疾病の早期発見・早期治療のための基本健康診査等の充実 | 着手 | 継続 |
| 健康管理システムの導入 | 各種健診結果の一元的管理と相談・指導のシステムを導入 | 達成 | - |
| 保健センター等の改修 | 需要増大等に対応した保健・医療施設の拡充 | 未着手 | 継続 |
| 在宅保健・医療サービスの推進 | 高齢者在宅サービスセンターと連携した訪問指導、訪問看護等の充実 | 達成 | - |
基本目標
- 市民一人ひとりの健康管理意識を高め、生涯を通じて健康な生活を営むことができるよう、健康の保持・増進を図るための機会と場の拡充に努めます。あわせて、自然環境や都市環境をより健康的なものにしていくまちづくりをめざします。
- すべての市民が住み慣れた地域や家庭で安心して生活が続けられるよう保健所・医療機関などと連携し、疾病予防から早期発見・早期治療、リハビリテーションに至る一貫した保健・医療サービスの充実を図っていきます。
- 「健康日本21」を総合的かつ効果的に推進するため、関係機関との連携により、積極的な取り組み支援体制の確立を図っていきます。
- 福祉サービスを必要とする高齢者や障害者などの多くは、同時に保健・医療サービスをも必要としていることから、これらの緊密な連携による総合的なサービス提供の支援体制の確立をめざします。
- 市民の公衆衛生に関する知識の普及、啓発を図り、清潔で快適な生活環境の維持向上をめざします。
施策の方向
- 健康づくりの推進
市民一人ひとりが生涯を通じて健康かつ文化的で充実した生活を送るためには、「自分の健康は自分で守る」という健康管理に注意をはらう予防意識を、普段からもちながら、健康な生活習慣を身につけることが重要です。
このことから、各個人が健康づくりに取り組みやすい環境等の整備に努めるとともに、食習慣、運動習慣、休養、喫煙、飲酒等の生活習慣がその発生、進行に大きく影響する生活習慣病について、他機関と連携しながら正しい知識を普及するなど各種健康教育の充実を図っていきます。
- 保健・予防対策の充実
母子保健の分野においては、妊産婦・乳幼児の心身の健康を保持・増進するため、訪問指導、健康診査などの内容の充実を図ります。あわせて、親が安心して妊娠・出産・子育てができるよう母親学級、すこやか広場の内容の充実や乳幼児突然死症候群(SIDS)や乳幼児の事故防止などについての情報提供を積極的に行っていきます。
また、予防接種については、すべての予防接種を集団から個別へ移行するとともに広報活動を通じて接種率の向上を図ります。
成人保健の分野においては、生活習慣病の早期発見・早期治療のため、基本健康診査(個別)の対象年齢の引き下げと内容の充実、各種がん検診の定員・内容の拡充を図ります。あわせて、30歳・40歳・50歳の節目年齢での総合健康診査や成人健康診査の導入を検討します。
また、高齢者が身近な場所で健康相談を受けられるよう出張相談の充実を図るほか、介護家族者の健康相談の強化を図ります。あわせて、平成14年度に東京都から市へ事務が移管される精神保健についても、保健所と連携した訪問活動や相談体制を確立します。
さらに、老人保健事業や母子保健事業などの生涯を通した健康づくりに対応できるよう、保健センターなど関係施設の整備について検討します。
- 在宅保健・医療サービスの推進
高齢者や障害者がよりよい在宅生活が送れるよう保健師や栄養士、理学療法士、作業療法士等が連携し、在宅療養士と相談・指導などを行う訪問指導の充実を図ります。
また、子どもと子育て家庭を支援するため、保健師等の訪問活動や電話・窓口相談を強化し育児不安の解消や児童虐待の早期発見に努めます。
さらに、在宅医療サービスを充実させるため、歯科医師会と協力し、高齢者・障害者などが身近な地域で必要な歯科医療を受けられるよう、歯科医や専門医療機関の紹介を行い「かかりつけ歯科医」の定着を図る歯科医療連携推進事業を推進していきます。
- 保健・医療体制の充実
初期医療の充実、在宅療養の支援、医療機関の機能分担と相互連携などにかかわる医療供給体制を検討するため、医師会や歯科医師会などの関係機関で構成する地域保健・医療供給に関する協議会を設置します。
また、救急医療体制を充実するため、休日診療所の時間延長を検討するとともに、休日歯科診療事業についても検討を進めていきます。
さらに、市民に的確な保健医療情報を提供するため、情報機関の活用を図っていきます。
- 生活環境衛生の向上
新築直後の家で発生するシックハウス症候群やダニ、カビが原因とされるアトピー性皮膚炎、あるいは、ぜんそく等のアレルギー性疾患などに対応するため、「健康住宅」の普及、住宅づくりや予防知識に関する相談・指導体制の充実を図ります。
また、食品衛生の向上を図るため、食品の添加物や残留農薬などに対する正しい知識の普及・啓発に努めます。
施策の体系
保健・医療の充実
健康づくりの推進
健康づくり運動の推進
健康教育の充実保健・予防対策の充実
母子保健の充実
成人保健の充実
保健センター等の改修在宅保健・医療サービスの推進
訪問活動等の充実
訪問看護の促進
機能訓練の充実
高齢者・障害者の歯科診療の実施保健・医療体制の充実
医療供給体制の充実
休日急患診療事業の充実
保健医療情報の提供生活環境衛生の向上
環境衛生の充実
食品衛生の充実
主な事業(保健・医療の充実)
| 事業名 | 事業概要 | 前期 (平成15年度~19年度) |
後期 (平成20年度~24年度) |
|---|---|---|---|
| 保健センターの建替 | 立野一丁目土地区画整理事業に伴う建替え | 設計・建設 | |
| 各種検診定員の拡大 | 疾病の早期発見・早期治療のための基本健康診査等の充実 | 定員拡大 | 定員拡大 |
登録日: 2004年12月27日 / 更新日: 2007年4月3日


