現状と課題

  •  市民個人の志向する文化とは、自らが属する地域社会における日常的な生活圏の中で、文化を享受するとともに、その創造に参加できることにあるといわれています。こうした文化に対する需要に応えること、また、文化活動が地域に根づき、活発化するための支援が望まれています。
     
     国がいう文化立国をめざすためには、市民一人ひとりが真に心の豊かさを実感できるような生活環境の実現が必要です。そのためには、市民が生涯を通じて、文化に身近に接し、個性豊かな文化活動を活発に行うことができる環境整備が求められています。
     
     このため、平成13年に新たに開館した市民会館を地域における文化活動の拠点として市民が自主的に活動できる環境づくりに努め、あわせて、市が主催する自主文化事業など芸術文化活動の活性化を図っていく必要があります。
     
     また、自主的文化活動への支援や文化交流活動の推進、文化情報のネットワーク化の推進とともに、文化振興法人や文化振興基金の設置など総合的な対応が求められています。
     
  •  狭山丘陵を背景として、生まれ、守り伝えられてきた文化財は、地域の歴史、伝統、文化などの理解に欠くことのできないものであると同時に、地域振興の一助となるものです。今後とも郷土文化の拠点である郷土博物館を核として、その保存と活用を図っていく必要があります。
     
     また、文化財が後世まで守り伝えられていくには、市民一人ひとりが地域の歴史や文化を大切にする心を持つことが大切です。このため、文化財保護に対する一層の理解を深める必要があります。文化財の保護に関しては、開発と埋蔵文化財や歴史的建造物の関係、伝統的な郷土芸能における後継者養成、文化財の保護・修理、指定文化財の保護方策などが課題となっています。
     
     さらに、現在、市内在住であった(故)吉岡堅二画伯の寄贈作品の保存に努めており、その公開・展示のための郷土美術園の整備が課題となっています。
     

第二次基本計画の「主な事業」の達成状況
事業名 事業概要 達成状況 第三次計画での扱い
市民文化振興ビジョンの策定と法人設置 市民文化の創造に向けた将来構想の策定、文化振興のための法人設置
〔1.文化振興ビジョンの策定、2.法人の設置〕
1.未着手
2.未着手
継続
市民会館の建設 大小のホールを備えた芸術文化活動の拠点施設を建設 達成
郷土美術園の整備 (故)吉岡堅二画伯邸を改修し、作品の保存・展示 着手 継続
市史の編さん 市の歴史的発展の過程を編さん 達成
 

基本目標

  1. 市民会館を拠点として、市民の芸術文化活動の水準を高めていきます。また、市民の自主的な文化活動への援助など環境づくりに努めていきます。
     
  2. 文化振興法人組織の設立や文化振興基金の設置により、総合的な文化施設の企画・運営を図ります。
     
  3. 「狭山丘陵とくらし」をテーマとする郷土博物館を中心に、歴史・民俗・自然史及び天文的資料の保存・活用に努めます。また、郷土理解を踏まえた新たな文化の創造をめざします。 

施策の方向

  1. 文化活動の振興
     
     
    個性豊かな芸術文化を育て、文化の香り高いまちづくりを実現するため、市民会館を活用して、内外の優れた芸術文化の鑑賞機会の充実を図ります。あわせて、市民の文化活動への参加を促進する機会を提供します。
     
     また、地域文化の振興を支える団体、人材の育成や様々な文化活動の支援を進めます。同時に、情報機器を活用したネットワークの構築により、市内公共施設間の連携を深め、その情報の提供に努めます。
     
  2. 文化振興基盤の整備
     
     
    地域振興の基盤でもある市民会館・郷土博物館など文化施設を魅力のある場とするため、運営面の充実を図る必要があります。
     
     このため、文化振興法人組織の設立や文化振興基金の設置により、総合的な文化施設の企画・運営を図ります。
     
  3. 郷土文化財の保存・活用
     
     
    埋蔵文化財、生活文化財、古文書等文化財の調査を進め、その調査結果を市民へ情報提供していきます。また、先人の残した文化財を保護・保存するため、市にとって重要な文化財の指定を行ったり、郷土芸能を保存・継承する団体に対する支援を行うことにより、文化財とその周辺を含めた歴史的環境の保全に努めます。
     
     一方、資料の電子情報による保管化を進め、時間や地理的条件の制約を受けないインターネットでの資料提供をめざします。
     
     また、市立狭山緑地の一角に位置する郷土博物館を地域の自然・歴史・民俗などの調査・研究の拠点として、市民をまじえた事業活動を展開します。あわせて、展示や講座などを通してその成果の公開等に努めます。
     
     さらに、背後に広がる狭山丘陵の自然、文化財を活用した体験学習や小・中学校教育カリキュラムにもとづく教育活動など、生涯学習の場としての積極的な活用を図っていきます。

施策の体系

 市民文化の創造

文化活動の振興
  市民会館活動の充実
  芸術文化団体の育成
  市民文化活動の支援
  情報ネットワークの確立

文化振興基盤の整備
  文化振興法人組織の設立
  文化振興基金の設置

郷土文化財の保存・活用
  郷土文化財の保存・活用
  電子情報を活用した文化財資料の提供
  郷土博物館活動の充実
  郷土美術園の整備 

主な事業(市民文化の創造)

事業名 事業概要 前期
(平成15年度~19年度)
後期
(平成20年度~24年度)
郷土美術園の整備 (故)吉岡堅二画伯邸を整備し、作品を展示・公開   整備
文化振興法人組織の設置 市民会館、郷土博物館運営の充実を図るための法人組織の設置 設置